大学時代の先生に薦められて、最近読んだ本である。
著者の一人、原広司先生は、私のその先生の師匠でもあり、
よく名前も耳にしていたし、
私自身も、大学時代に一度だけ直接お会いしたことがある。
今治の港を再生(リニューアル)するプロジェクトの一環で、
全国の建築学生と市民とがワークショップを行いながら、
一緒に未来の港のあり方を考える設計プロセス(「パブリック・コンストラクション」)
を試みており、私は学生の1人として、原先生はアーキテクトとして参加していた。
当時、原先生はすでに70歳を超えていたはずだが、
「今治港を海から見てみたい」とフェリーを走らせ、
波しぶきを浴びながら港を眺めていた。、
その姿はとてもエネルギッシュで、今も強く印象に残っている。
そんな原先生が、今年の1月に亡くなられた。
今回読んだ本は、亡くなる直前の対談が記されたもので、
対談の言葉は、まるでその場の空気ごと伝わってくるようだった。
/ フィクショナリティの違いが多様な世界をつくる /
